ミヤコキンカメムシ



 たまには綺麗どころをご紹介。
 キンカメムシ科は美麗種が多く、例えば甲虫屋さんなども結構集めていたりするカメムシのグループである。日本では、アカスジキンカメムシやニシキキンカメムシなどが、その体色の綺麗なことによって有名である。
 今回登場のミヤコキンカメムシLampromicra miyakonus (Matsumura)は、体長が1センチ前後の中型種で、複雑な模様は無いが、ひたすらメタリックに輝く様は、カラスとおんなどもが黙ってはいないであろう。これよりも大型のナナホシキンカメムシなども金属光沢でブイブイ言わせているモンである。
 ミヤコキンカメムシの分布地は沖縄本島先島諸島など。カキバカンコノキに寄生しており、11月ころ成虫が見られるそうだ。これから沖縄に旅立とうというそこの君、こんなカメムシで小生を喜ばせてみないかっ。


 失礼、内輪ネタであった。
 ミヤコキンカメムシはその和名のとおり、宮古島で採集された個体を北大の松村松年先生が記載したものである。当初Brachyaulax属として記載されたが、現在はLampromicra属のシノニムとなっている。
 写真の個体は不運にも、標本として残せていない。なんとも残念なおはなしである。


(撮影:2005年5月23日:自宅)